歯を1本でも失くしてみると歯以外にもさまざまなものを失うことに気づくと思います。
例えば
1.失った部分を鏡で確認していたら、自然に微笑むことが出来なくなった。
2.煎餅やりんごなど、美味しく食感を楽しんでいたものが感じられなくなった。
3.口や歯がいつも気になり、残っている歯までもが不快に感じられることがある。
4.肩こりや頭痛に悩まされたり、はっきりしゃべれなくなることがある。
5.大切な身体の一部を失ったことによる精神面での喪失感が生まれる。
感覚だけではなく、頭痛を引き起こしたりする一因になったり、肩こりや筋肉痛、発音がはっきりしなくなることもあります。歯を失ったことで生じる人体が受ける影響はさまざまです。
それはどの歯か、歯のどの部分を失ったかによっても異なります。前歯か奥歯なのか、歯冠(外から見える歯の部分)の場合や、歯根も失ってしまった場合でも異なります。
もちろん、歯を失ったことで生じる影響は人それぞれ違うと考えます。それは具体的にどの部分の歯を失ったかによっても異なってくると思います。歯冠だけを失った場合には歯の見える部分もなくしたことになりますが、歯根も失った場合には、歯の見えない部分もなくしたことになります。歯根は歯に顎骨固定し、歯冠をしっかりと支える部分です。
歯根がなくなると、抜けた歯の周りの骨は徐々にやせていくことになり、残った健康な歯が動いてきて、やがてしっかりと噛むことが出来なくなる恐れも出てきます。
歯冠を元通りにするにはいくつかの方法がありますが、歯全体(歯冠と歯根)を失って、そこを再生させる方法はインプラント治療が唯一の方法となります。
失ってしまった自分の歯の代わりに、人工の歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯を作製して噛み合わせを回復する治療法です。
固定式であるためグラついたりせず、自分の歯のように噛めるようになります。
インプラント(フィクスチャー)とは上の写真のようなもので、長さは 9~19mmまであります。
太さは3.5~5.0mmまであります。
事故やむし歯、歯周病などによって、自分の歯を失ってしまう人が多くいます。永久歯を失うと残念ながら二度と生え変わってきません。
今までだと、「入れ歯」もしくは「ブリッジ」などでしか、それを補う方法はありませんでした。入れ歯だと、毎日の手入れは面倒ですし、不快な異物感があるだけでなく、何より”お年を召した方の象徴”というイメージにより、精神的にショックが大きいようです。ブリッジですと、健康な歯を削らなくてはならないというデメリットが生じます。そういう人たちに自信をもってすすめられる治療法は「インプラント」といえます。
日本では最近になってよく耳にするようになった治療法ですが、欧米では広く普及しており、歯を失った時はまずインプラント、それがダメならブリッジか入れ歯という選択順序が常識となっています。
一時期、技術の未熟さゆえの失敗の為にインプラントに対する不信感が広まりましたが、現在では多くの臨床実験により安全性が実証されており、インプラント技術も周辺の歯科医療技術も当時とは雲泥の差ほど劇的に向上をしています。そのため、インプラント治療に対する信頼性は日を追うごとに高まり、安全性はもちろん、機能性や審美性も優れたものになっています。
自分の歯を失ってしまい悩んでいる方々に、インプラント治療の真実を理解していただき、快適な日々を取り戻すきっかけとなれば幸いです。